最近、食の話が多かったので、本業の家具の紹介もきちんとしなければと反省。ジョージナカシマのコノイドチェア。二脚で片持ち梁の「コノイドチェア」の斬新なデザインは、1959年頃発案され、その後アメリカで、また1964年以来日本において積極的に生産されています。発売当初は「構造が不安定だ」と家具デザイナーの批判を受けましたが、実際の破損はどの椅子よりも低いといわれます。この辺はデザインだけが先走りしないのは好きです。もともとコノイド・スタジオのためにデザインされた、「コノイド・チェア」は、ジョージナカシマの代表的な椅子となりました。特徴は椅子の背もたれの部分に並ぶハープの弦のような細長く美しい木のスピンドル(背棒)は、鉋(かんな)で一本一本削り出されます。まさに職人技ですね。真ん中が太く張り出し、上下に向かって細くなっています。ナカシマのこころを受け継いだ桜製作所の職人の誠実な手仕事のすばらしさです。この棒の丸く張り出した部分が一本一本背中に当たると、クッションとはまた異なる心地よさを感じ、ずっと座っていたい気分です。この背棒部分の素材は、野球のバット用の素材で有名な、非常にしなやかで、粘りのあるタモ材です。座面は、お尻の形にあわせて微妙なカーブをつけることで、フィット感があります。(コノイド(Conoid):言葉どおりに円錐または円錐による曲線体を示します。ニューホープの自宅敷地内にナカシマが設計した幾つかの建物には、コノイドなどの反り、曲がりのある形態の屋根がつけられています。)*写真はラウンジタイプ
CONOID LOUNGE CHAIR:¥257,250-
MODERNICA STUDIO:03-3792-1961 e-mail: std@miracle.ocn.ne.jp